◆Ubuntuの人気の高さの一要因「強力なパッケージ管理システム」
Linux系の多くのディストリビューションでは、ソフトウェアの管理を「パッケージ」という形で行なっており、Ubuntuでは「apt」というツールで「deb形式」のパッケージを管理しています。
この仕組みを通じてユーザがダウンロード&インストール可能なパッケージは、現在では3万を超えています。
このように数多いパッケージの中から目的のソフトウェアを探し出して、簡単にインストールを行えるツールが、おなじみの「Synapticパッケージマネージャ」や「Ubuntuソフトウェアセンター」。
これらによって、ネット上を彷徨うことなく、アプリケーションの検索〜ダウンロード〜インストールまでをデスクトップから一環して行うことができます。
さて、ひとつのアプリケーション・ソフトウェアを動かすためには、複数のパッケージを導入する必要があることが多いのですが、これらは、互いに「依存関係」にあるパッケージと呼ばれています。
このパッケージ同士の依存関係を個人で管理するのは至難の業。
数千にも及ぶパッケージによって複雑に構成されるデスクトップ・システムを安定して稼働させる優れたパッケージ管理システムとして、aptはユーザーからの定評と信頼を得ており、これがUbuntuの人気の一大要因ともなっていると言ってもいいでしょう。
◆人気アプリを追加可能とするPPA
3万を超えるパッケージから構成されるUbuntu公式のパッケージは多岐にわたっており、日常でのあらゆる利用シーンに対応するソフトウェアが入手可能となっています。しかし、ユーザが公式のもの以外にも利用したいソフトウェアがある場合、あるいは公式のリポジトリから入手できるバージョンが古く、最新のパッケージを利用したい場合に、公式以外から入手できる便利な仕組みとして「PPA=Personal Package Archives」というものがあります。
個人の開発者レベルでもパッケージの配布が可能とする仕組みということで、「Personal」と名称に付いてはいますが、アプリケーション・ソフトウェアの開発者/開発チームがこの仕組みを利用して最新版を公開するケースも次第に増えてきています。
Ubuntuを中核として数多くのオープンソース・アプリケーション・ソフトウェアの開発基盤となっているLaunchpadでは、すでに2万を超えるプロジェクトが登録されており、PPAの数はすでに7千を超えるに至っています。
◆PPAの選択、整理が重要
どんなPPAがあるかはLaunchpad内で検索できます。
人気アプリケーションの場合には、複数のPPAがヒットします。
その場合、どのPPAが最新のパッケージを扱っているか、そして更新頻度、過去の実績をチェックして、信頼できそうなPPAを選択することが必要です。
あくまでもPPAによるパッケージの配布はボランティア・ベース。一時的、実験的に開設している場合もあれば、本業が忙しくて更新が止まっているものも数多くあります。
あまりにもたくさんのPPAを追加登録しすぎると、パッケージ・ソースの取得、再読込に時間がかかってしまったり、場合によってはエラーメッセージが出るようになったりします。
従って、不要なPPAをチェックするなど、定期的にチェックすることが重要となります。
◆PPAの管理も簡単に行える「Ubuntu Tweak」
人気アプリケーション/ツールのリポジトリ/PPAの管理が簡単にできるツールとして「Ubuntu Tweak」が便利。
チェックボックスによりOn/Offの切り替えができます。
また、不要となったPPAの無効化も簡単に行えます。
以前では「鍵ファイル」の読み込みなど、面倒な手順が必要であったリポジトリ/PPAの追加作業ですが、最近ではとても簡単にできるようになっています。
◆手動でのPPAの追加も簡単に進化!
Launchpadのアプリケーション開発ページの「Adding this PPA to your system」欄にある「PPA:」で始まる太文字部分をコピーしておきます。
Synapticパッケージ・マネージャの「設定」>「リポジトリ」を開く
「他のソフトウェア」タブをひらいて、「追加」をクリック
「APTライン」に「PPA:」で始まる文字列をペースト。
「+ソースを追加」をクリックし、「再読込」。
以上により、インストール/アップデート可能なパッケージのデータベースが更新されて、パッケージ名を検索して、アプリケーションの追加or更新が行えるようになります。
◆最新アプリケーションの追加が簡単にできるUbuntu PPA 20選
2010/1/19現在で、私が登録している中から20のPPAをご紹介します。
特に、開発が活発に行われているもので、最新版を常に使い続けたいために用いているものが中心です。
*[ubuntu-tweak]と書いているものは、同一のものがUbuntu Tweakの「ソースセンター」で簡単に登録可能です。
(1)Google日本語入力のオープンソース版「mozc」の最新テスト版
ppa:japanese-testers/mozc
(2)強力なUbuntuカスタマイズツール「Ubuntu Tweak」の先行テスト版
ppa:ubuntu-tweak-testing/ppa
[ubuntu-tweak]
(3)高機能なコーデック、市販DVDの再生ライブラリーなどが入手可能となる「Medibuntu」
ppa:medibuntu-maintainers/ppa
[ubuntu-tweak]
(4)オープンソース版の「Chromium」のDailyビルド版(頻繁にアップデートあり)
ppa:chromium-daily/ppa
[ubuntu-tweak]
(5)Google Chrome
公式ページでdeb版をダウンロード&インストールすれば自動的にリポジトリが追加される。
[ubuntu-tweak]
(6)Firefoxの最新版を導入(頻繁にアップデートあり)
ppa:ubuntu-mozilla-daily/ppa
[ubuntu-tweak]
(7)高機能メディア管理ソフト「Banshee」のDailyビルド版(頻繁にアップデートあり)
ppa:banshee-team/banshee-daily
[ubuntu-tweak]
(8)多機能メディアプレイヤー「vlc」
ppa:n-muench/vlc
(9)動画形式変換「Handbrake」のスナップショット版
ppa:stebbins/handbrake-snapshots
[ubuntu-tweak]
(10)大量の動画の形式変換をまとめて行える「damnvid」
ppa:damnvid/ppa
(11)ネット動画を次々にダウンロードできる「ClipGrab」
ppa:clipgrab-team/ppa
(12)「Puddletag」強力なオーディオ・タグ・エディタ
ppa:webupd8team/puddletag
(13)画像管理ソフト「Shotwell」の最新版
ppa:yorba/ppa
[ubuntu-tweak]
(14)Photoshopライクで軽量に動作する「Pinta」
ppa:nilarimogard/webupd8
(15)高機能スクリーンキャプチャ「Shutter」
ppa:shutter/ppa
[ubuntu-tweak]
(16)高機能DTPソフト「Scribus」の最新開発版 (trunk)
ppa:scribus/ppa
(17)パネルからVirtualboxのゲストOSを起動可能にする「indicator-virtualbox」
ppa:michael-astrapi/ppa
(18)クールなデスクトップテーマ「Orta」
ppa:nikount/orta-desktop
(19)見映えするアイコン「Faenza」、クールなデスクトップテーマ「Equinox」
ppa:tiheum/equinox
(20)「Wine」:Windowsアプリケーションの実行環境の最新版が導入可能に
ppa:ubuntu-wine/ppa
[ubuntu-tweak]
「Daily」と名が付いているように、開発が活発に行われているアプリケーションの場合、文字通り毎日のように、頻繁なアップデートが生じます。
またバージョンによっては不安定な場合もあったり、不具合が生じることもあります。
以上のようなリスクを認識した上でご利用ください。
◆導入可能なアプリケーションを確認するには?
追加で登録したリポジトリ/PPAにより、どのアプリケーションが追加可能であるかは、Ubuntuソフトウェアセンターで確認できます。

単体のアプリケーション用のPPAだと分かりやすいですね。「詳細情報」をクリックすれば、バージョンなども確認できます。
複数のアプリケーションに対応しているPPAもあります。
Launchpadのアイコンが表示されているものがPPA、人のアイコンはサードパーティによるリポジトリとなります。
Medibuntuの場合には追加可能なパッケージが多岐に及んでいます。














































