メディアでの報じられ方を見ていると、「ふーん」、「へ〜〜」で終わってしまいそうな12/7のGoogle Chrome OSのイベント。
今、ようやく時間が出来て、じっくりと収録映像を見てみたのですが、やっぱりスゴいことになりそうであると、改めて思えてしまいます。
他社であれば、ショウアップして、もっと大袈裟に、デモンストレーションを行う所なのに、Googleのカルチャーなんですね(^_^;
スゴいことなのにアッサリと紹介してしまうもので、「ふーん、そーなんだぁ」でやり過ごしてしまいそうです。(^_^;;
どう考えてもスゴいのは、4パートに分かれた収録映像の3つ目 。
21:55あたりから30:00あたりまでに登場するCitrixの上級副社長による「Citrix Reciever」のパート です。
VIDEO
データセンター、すなわちクラウド内で稼働する「XenDesktop」、「Citrix XenApp」から「配信」されるアプリケーションを「受信」する「Citrix Reciever」を開いた所です。いわゆるSaaS(Software as a Service)の入り口とも言える部分。
従来のようにアプリケーションはローカルにインストールする必要がないわけです。
使うかどうかわからないマシンにまで数万円から数十万円、数百万円もするアプリケーションをインストールすることで企業は莫大なIT予算が必要 となるわけですが、これはまさに「アプリ・オン・デマンド」。
必要な時に必要な人が利用するわけですね。
大幅な経費削減が見込めることでしょう。
普段づかいはGoogle ドキュメントで十分だとしても、社内のレガシーなシステムでExelのマクロで組んだ売上管理システムなどを利用するにあたっては、必要な人だけが、必要な時だけ起動して利用することが可能となるわけです。
現場からExelで入力された売上、予算、キャッシュフロー、さらには顧客管理に至るまで、数値データを直ちに集計し、経営管理、分析など経営判断に活かすために用いられるERP。この第一人者であり世界企業の多くが採用しているSAPにも、この仕組みが対応するとなると、不要となるWindows PCの台数は、とてつもない台数となることでしょう。
「Citrix Reciever」のアプリケーション・メニューには、SAPのR3をはじめ、主要アプリケーションが名を連ねています。
定番のR3を自社内にワールドワイドで導入するとなると、コンサルを雇ってのワークフローの根本的な見直しからシステムの構築に至るまで、とてつもない費用と人月が必要となります。
これを、各国の現地子会社や系列企業などへの導入が即座に行える点だけでもメリットは大きそうです。
また、従来大企業しか導入ができなかったSAPを中堅企業でも導入がしやすくなりそうです。
さらには、3次元CADの「Solid Works」までが動いてしまうわけです。
このSolid Worksは、国内の場合、我が国の基幹産業である自動車産業で数多く用いられている、Windows上で稼働し、使いやすさで定評のある設計アプリです。
1本100万円近くするこのソフトウェアが果たしてどのくらいの価格で利用できるようになるかが、とても興味深いものであります。
あとは、グラフィックスの性能、色の再現性など、主要な設計者にとっては導入は不可能にしても、周辺の関係者にとっては、この方式でも十分ということで、かなりの経費削減が見込めるのではないでしょうか。
このような書き方をしてしまうと、経費削減のメリットばかりになってしまいそうですが、逆に考えると、利用可能な人が増えるわけで、ソフトウェア・ベンダーとしてはビジネス機会は増える わけですね。
特に海外の子会社の場合、現地法人での物価水準からするとソフトウェア価格が莫大なものとなってしまうわけで、このようにSaaS形式でオンデマンドでの「配信」提供が行われれば、利用機会が大きく広がることでしょう。
系列の部品工場に至るまで、同じソフトウェアが利用可能になることで、ワークフローも大幅に改善し、効率も格段と高まるのではないでしょうか。
従来は、政府官公庁、金融機関、流通業など、エンタープライズ分野をターゲットにビジネスを展開しており、一般には馴染みがなかったCitrix社ですが、Google
とこのような形で協業を行うことで、一般向けのサービスも行っていくようです。
この映像の中でもプレゼンターのCitrix社の上級副社長が述べていますが、詳細については、2011年の前半には発表が行われる予定とのことです。
しかしまぁ、さすがはGoogleですね。
普及に向けての確実なレールがちゃんと敷かれている。
当面は、先端ユーザからは不満の声が上がるかも知れません。
例えば、3Dグラフィックスの描画などのパフォーマンスやクオリティの面などで。
3Dをふんだんに使ったゲームなどは到底無理でしょうね。でもそれは、ゲームを動かすのが得意なOSに任せればいいわけで(^_^;
いずれにしても、最初のうちは組み合わせて用いればいいだけの話で、クラウド側の計算機とネットワークのパフォーマンス&クオリティの向上は、時がすぐに解決してしまうことでしょう。
あとは、最後になりましたが、特に期待したいのが「Citrix Reciever」のLinux対応 。
このプラットフォームはJavaベースで動いているようなので、すぐにでも対応可能なのではないかと思うのですが。。。
何だか、棚からぼた餅を待っているようなカンジだったりもしますが。。。(^_^;;;