◆2015年以降の動画鑑賞には、おカネがかかるかも!
今や、高画質化が進むマルチメディア・コーデックの主役となっているH.264。
DVDなどで採用されているMPEG-2と同等の動画の場合、1/2から1/3の容量で格納でき、ブルーレイ・ディスクによる録画機器、HD対応のビデオカメラ(AVCHD)、スカパーHDなどの高解像度のものから、YouTube、ニコニコ動画などのWeb動画、そしてiPodやPSPなどの携帯プレイヤーに至るまで、その技術をベースに、幅広い範囲で採用が進んでいます。
「ちょっと待った!!」・・・とばかりに挑戦状を叩きつけた「webm」。
高圧縮ながら高画質ということで定評のあったOn2 Technologiesによる「V8」をベースとして、Googleが買収し、オープンソース・プロジェクトとして公開しているコーデックです。
「Google ChromeがH.264対応をとりやめる」という話題が、Engadget 日本語版をはじめ、各所で報じられており、業界内に大きな波紋を呼びそうな感じですが、「自由な」(リベラルな)、オープンソースの世界をこよなく愛する当サイトとしては、この趣旨に賛同しちゃいます。
「H.264」のロイヤリティ無料期間の延長が発表となったのが去年の2月。
しかし、これは単にストリーミングメディアにおいて、2015年まで延長したに過ぎません。
これは、インターネットにおける動画フォーマットとしてデファクトスタンダードの座をしっかりと築き上げるという目論見なのでしょう。
H.264関連の特許は1,000件以上あり、MPEGLAという標準化団体が特許保有者を代行してライセンス管理をおこなっているわけですが、無料期間の終了後、同時に、インターネットでの動画再生環境の標準となったところで、いきなり権利主張、すなわちライセンスフィーを要求しだす恐れがあります。
同様の例としては、画像フォーマットの「GIF」の騒動が記憶に新しいところです。
ユーザに、直接的にはライセンスフィーを要求することはないかもしれませんが、H.264ベースの動画編集/変換ソフト、配信ソフト、そしてプレイヤー、さらにはWebブラウザに至るまで、ライセンスフィーがかかることになるわけです。
H.264のサポートを表明しているAppleやMicrosoftのようなOSを販売している企業にとっては全く問題ないのかも知れません。
例えライセンスフィーが生じても、消費者に転嫁すればいいだけですから。。。
ユーザーに対してはツール/サービスを無償で提供し、広告収入によって事業を実現しているGoogleが、そのようなコーデックの対応を取り止めるというのは、当然の成り行きなのでしょうね。
◆ハイビジョン・ビデオカメラの映像をWebM形式に変換する
前回のエントリでの、ハイビジョン・ビデオカメラで撮影/記録した「.MTS」形式の映像データもH.264ベース。
再生に用いたvlcでは、すでにWebM形式への変換に対応。
動画はVP80形式、音声はVorbisの組み合わせによるWebM形式に変換保存が可能となっています。
・・・とは言え、現状では操作性がイマイチ。
Ubuntuならば「Arista」という、簡単な手順で動画変換が出来てしまう、超便利なツールが利用できますが、すでにこの「WebM」形式に対応しており、オススメです。
◆Aristaのインストールと操作方法
インストールは簡単!
「Ubuntuソフトウェアセンター」で同名で検索してダウンロード&インストール。
「アプリケーション」>「サウンドとビデオ」から起動したら、「デバイス」を選択します。

Android, iPhone,iPadなど多くのデバイスに対応する中で、Webブラウザ、コンピュータで再生など、それぞれの再生環境に適したプリセットが用意されています。
自分の好みで設定したい場合、「Create new」でWebサイトにジャンプし、画面上で細かく指定していくこともできます。
せっかく手間をかけて作る設定ですので、公開して共有することで、貢献ができるようにもなっています。

次に、「プリセット」を選ぶと、選択したデバイスに応じたフォーマットが一覧で表示されます。
この中に「WebM」があります。

設定し終えたら、「+キューに追加」をクリック。
変換が始まり、プレビューが行えます。
以上の手順で、次々にキューに追加していけば、次々にセッセと変換作業を行ってくれます。
「.MTS」形式自体が高圧縮で格納されていので、コンピュータ向けのプリセットを選ぶと、MP4形式やWebM形式でもかえってファイルサイズが大きくなってしまいますが、PC上でスムーズに再生できるようになります。
Web向けのプリセットを選べば、画質の劣化が気にならないレベルでファイルサイズも小さくなります。
今後は意識して「WebM」形式を利用させてもらおうと思っています。
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