Ubuntuが属するUNIX系のOSには、「シンボリック・リンク」という便利な機能があります。
この機能を使って、(あまりオススメはできませんが、、、)極端な例として、Firefoxの設定を自宅と会社で全く同じにする方法を見ていきたいと思います。
同期には、”クラウド・ストレージ”のDropboxを用います。
さて、まず最初に「シンボリック・リンク」についてご説明します。
■「シンボリック・リンク」とは?
この「シンボリック・リンク」、Windowsにある「ショートカット」、Macの「エイリアス」に近いものとなりますが、もっと便利な働きをします。
ファイルやディレクトリのシンボリック・リンクとして作成されたものの容量は0バイト。
これを、元のファイルやフォルダと全く同じように扱うことができます。
例えば、「Firefly」という音楽サーバソフトの場合、楽曲ファイルを「/home/media/music」に置くことで共有が可能となりますが、自分のホームディレクトリにある楽曲をこの中に2重で置くと、ディスクスペースの無駄となりますし、楽曲を取り込むたびに、いちいちコピーしなくてはならないとなるととても面倒です。このような「重複管理」は、無駄ばかりか管理に混乱をきたしてしまいます。
こんな時に役に立つのが「シンボリック・リンク」。ホームディレクトリにある音楽を蓄積しているフォルダ上で右クリックして「リンクの作成」を選ぶことで簡単に「シンボリック・リンク」が作成できます。これを所定のディレクトリに置いておけば、たとえ数万曲もあるライブラリで、大量のディスクスペースを消費しているとしても、0バイト。全く追加でディスクスペースを必要としません。
さらには、その数万曲ある楽曲ライブラリを配信することが可能となります。
■シンボリック・リンクの作成方法
コマンドでは、次の書式で作成できます。
ln -s [source] [target]
Ubuntu標準のファイル・ブラウザであるNautilusでは、前述の通り、ファイル/フォルダ上で右クリックして、「リンクの作成」を選ぶことで「(元のファイル名)へのリンク」というアイコンが作成されます。
このアイコンを別のディレクトリに移動して、好きな名称に変えて、元のファイル/フォルダと同等に扱うことができるわけです。
それでは、前置きが長くなりましたが、Firefoxの設定を複数のマシンで共有して、アドオン、ブックマークなどを同期して同じ環境で利用できるようにしてみます。
■元となるマシンでの設定
Firefoxの設定ファイルは、ホームディレクトリの「.mozilla」、すなわち頭にピリオドが付く隠しフォルダの中に、自動で格納されます。
「表示」>「隠しファイルを表示する」を選びます。

「.mozilla」-「firefox」を開くと、「(英数字).default」というフォルダがあり、この中にFirefoxの設定ファイルが格納されています。

この中身をすべてコピーして、Dropboxの適当なフォルダ(この例では「FirefoxPref」という仮の名称)の中にペーストします。
「(英数字).default」フォルダ上で右クリックして、「名前の変更」を選び、「(英数字).default_BackUp」というようにしてバックアップを作っておきます。
「(仮称)FirefoxPref」フォルダ上で右クリック。「リンクの作成」を選びます。
これにより、Firefoxの大元となる設定ファイルが入ったフォルダの「シンボリック・リンク」を作成します。
ここで、Dropboxの同期をさせて、アイコンが緑色に変わるまで待ったほうがいいでしょう。
出来上がった「ダイナミック・リンク」アイコンを、ホームディレクトリの「.mozilla」-「firefox」フォルダの中に移動させます。
そして、名称を、このフォルダに元々あった設定ファイルフォルダの名称「(英数字).default」に変更します。
以上により、元となるマシンのFirefoxの設定が、同じDropboxのアカウントを用いている他のマシンと、同期されるようになるわけです。
■他のマシン(Ubuntu)でFirerfoxの設定を同期
次は同期先のマシンでの作業です。
Firerfoxが起動していないことを確認して作業をはじめます。
先程と同じように、「.mozilla」-「firefox」ディレクトリを開き、入っている「(英数字).default」フォルダを、「(英数字).default_BackUp」というようにしてバックアップを作成。
「(仮称)FirefoxPref」フォルダで「リンクの作成」でシンボリック・リンクを作成し、この中にコピー&ペーストします。
「(英数字).default」という名称に変更します。
■アドオンは有効になっていないものが
テーマなどは大元のものが反映して自動で変更されていることでしょうが、アドオンの多くが有効化されていません。
「ツール」>「アドオン」から、「機能拡張」タブを選び、必要なものを有効化します。
以上で、大元のPCと2台目のUbuntu機のFirerfox環境を同じものにすることができました。
次はWindows 7機との同期です。
Windows 7の場合、Firefoxの設定ファイルは、下記に保存されます。
C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles
Ubuntu機と同様に、Dropbox内に置かれたFirefoxの設定ファイルからの「シンボリック・リンク」ファイルをこの中に格納すればいいわけです。
■Windowsで、シンボリック・リンクをコマンドで作成する場合
「mklink」コマンドを用います。

実行にあたっては管理者権限でコマンドプロンプトを起動させて行う必要があります。
コマンドでの実行は面倒なので、GUIで行えるアプリケーションを導入してみましょう。
■「Link Creation Shell Extension」の導入
ツールは、下記URLから入手できます。32bit版、64bit版があるので、お使いのWindows7環境に合わせてインストールします。
http://sourceforge.net/projects/lnhdr/files/

インストールはウィザードで行われます。
インストール終了後、いったんログアウトするか再起動します。
■Windows 7でのシンボリック・リンクの作成
Dropbox上にある共用のFirefox設定フォルダ上で右クリック。
Firefoxの設定ファイルが置かれる下記フォルダを開いておいて、右クリックしながらドラッグします。
C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles
マウスを放すと、「リンクを作る」というメニューが追加されるので選びます。
- 「ショートカットをここに作成」では、機能しません。ご注意を!
あとは、このファイル名も元あった名称に変更すれば大丈夫。
ここでもアドオンについては、多くのものが手動で有効化することで使えるようになります。
アドオンの詳細設定はきちんと引き継がれますから、大元の環境と同じように利用できます。
■トラブルが生じて元に戻したいときは
シンボリック・リンクファイルを削除して、バックアップフォルダの名称を元に戻して、システムを再起動します。
*あまり欲張って多くの台数でこれを行うとこんがらがります(^_^;;; 私は3台で、トラブルなく運用しています。
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