全世界で稼働しているコンピュータの速度性能のランクが「TOP 500プロジェクト」によって、6月と11月の年二回発表されています。
今回一位に輝いたのは、米エネルギー省(DOE)のLos Alamos National Laboratoryで稼働する米IBMの「Roadrunner」で,性能値(Linpack実効性能)は1.105ペタFLOPS。
10年前に一位であった米Sandia国立研究所のスパコンの性能が2.12テラFLOPSであった事からすると、単純計算ではありますが、この10年間で500倍以上もの性能向上が実現したことになります。
折しも1999年はIBMがOSS/Linuxを手がける事を宣言した年でもありますが、1999年6月時点でのTOP 500におけるOSのうちLinuxは3.4%。

HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)分野でブレイクのきっかけとなったのが2002年にいきなりベスト10入りしたLinux Networx社による「PCクラスタ」。
市販のIntel CPUとLinux OSでもHPC分野でも充分に性能を発揮できることが実証されたことで、Linuxの「キャズム越え」のトリガーとなったのでありました。
このLinux Networx社の設立は1997年。たったの5年間で快挙を成し遂げたわけです。
スパコン分野だけでなく、Webサーバ分野、組み込み分野でも、好調なLinuxではありますが、エンタープライズ分野におけるクライアント&サーバではWindowsに大きく水を開けられています。
クラウド・コンピューティングが注目を浴び、エンタープライズ分野においても普及が始まろうとしている現在、「雲の中」に置かれるコンピュータのOSはHPC分野で圧倒的なシェアを握るLinuxが多くを占めることになることでしょう。
一方で、AndroidやMoblinをはじめとするLinuxベースのMID/Smart端末が今後大きく普及していくことになれば、その中間に位置することになるデスクトップOSも少なからず影響を受けるものと思われます。
昨今のクラウド・ブームは、OSS/Linuxがエンタープライズ分野に普及拡大していく契機となるのではないでしょうか。
さて、かねてより予定していた通り、Ubuntuを支援するCanonical社が、Ubuntuとオープンソースの「Eucalyptus」をベースとしたクラウド・サポートサービスとして「Ubuntu Enterprise Cloud Services」を発表しています。
これは企業や官公庁におけるプライベートなクラウド環境を実現するもので、データセンターの効率化、サーバの最適化を図ることでTCOの削減を目指すものとなります。
以前にも書きましたが、具体的に動き始めたCanonical社の動向に今後も注目していきたいと思います。
■英Canonical、Ubuntuを使ったクラウドサポートサービスを発表
http://enterprise.watch.impress.co.jp/docs/news/20090702_299370.html
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