特集「Ubuntuでクラウド」の第三弾は、Amazon S3の応用編ということで、お届けして参ります。
以前からエンジニアである友人から激しくススメられていた「Jungle Disk」。
今年に入ってようやく使い始めるようになりました。
1TBのハードディスクが8.000円を切っている現在、NASボックスのキットも安く売られて、自宅には合計8TBのNASがあるから何でもかんでもココにつっこんでおけば大丈夫!、自宅でサーバを動かしているし、外部からVPNで接続できるようにもしているので、わざわざ「雲の中」に置きに行かなくても・・・というのが去年までの私の発想。
ところが、何でもかんでも自分ひとりで・・・というのはどうしても無理がきます。システムを組むまでは楽しいのですが、管理が疎かになったり、メンテナンスがとても億劫になったり。
ハードディスクの障害は必然であるわけで、事前に講じておく対策も面倒です。
昨年の秋に、独学Linuxさんの記事で教えていただいたDropboxを使い始めて、今となっては手放せないツール&サービスとなっており、以来、「雲の中にデータを置く利便性」が実感できるようになった折に、友人が激しくススメてくれた「Jungle Disk」は、「Dropbox」を置き換えてしまうようなサービスなのだろうかと思っていたら、そんな事でもないようです。
両者に共通する点は、複数台のパソコンを使用する時に、どのパソコンからでも同じデータを利用できるという点です。
自宅のパソコンでも、会社のパソコンでも、外出時に持参するノートPC/ネットブックでも、同じデータ/ファイルを使用することができるのですが、両者を併存し、それぞれの特長をうまく使い分けたらとっても便利・・・というのが私の実感です。
「Dropbox」は、「フォルダ」での同期を取る形式で、リアルタイムで同期を取る場合、すなわち現在進行中の作業/プロジェクトのファイル/データ管理に重宝します。
同期作業中か、すでに同期済みかをアイコンで知らせてくれるので、とてもわかりやすいです。しかも2GBまでであれば無料で使い続けられます。有料版は9.99ドル/月で50GBまで使用できるようになります。
一方の、「Jungle Disk」は、「ディスク」での同期を取る形式で、お気に入りの壁紙、デスクトップテーマ、アプリケーションの設定ファイルである「ホームディレクトリの配下の隠しフォルダ/ファイル」や、ここ一年くらいの間に作成した書類、コンテンツなど、わりと頻繁に再利用して使いそう・・・というものを格納しておくスペースとして利用しています。
そして何よりも便利なのが、USBメモリ/カードを用いた仮想ストレージ機能。これについては、次回のエントリでご紹介します。
以前は20ドルのシェアウェア+Amazon S3の使用料であったのが、月々の使用料2ドル+Amazon S3の使用料に変更となっており、30日間は無料試用ができるようになっています。
まずは「Jungle Disk」の基本機能をUbuntuで使えるようにします。
(1)サービスへの申し込み手続き。
Jungle Diskのホームページの「PURCHASE」でサインアップすることでアカウントを作成します。
ここで、支払いのクレジットカードを登録します。
Jungle Diskホームページ:https://www.jungledisk.com/
サインアップを進めていくと、Amazon S3へのサインインページが現れます。

すでにS3のサービスに登録していれば、メールアドレスとパスワードを入力すれば、すぐにサービスが開始されます。

Jungle Diskのサービスからは月々2ドルだけが引き落とされます。
(2)Jungle Diskの導入と設定
1,アプリケーションのダウンロード
下記ページから「Jungle Disk Desktop Edition for Linux」をダウンロードします。Ubuntuに合わせて32-bit版か64-bit版かを間違えないように、わかりやすい場所にダウンロードします。
http://www.jungledisk.com/desktop/download.aspx
- ダウンロードされた「junglediskxxxx.tar.gz」という名称(xxxxはバージョン番号)のファイルを右クリック。
- 「ここに展開する」を選び、圧縮/梱包を解きます。
- 「jungledisk」というフォルダが現れ、その中にある「junglediskmonitor」をダブルクリックで開きます。
ちなみに、「jungledisk」は、コマンドラインツールで、ここでの説明は省きます。

「junglediskmonitor」を開いた所です。

「Next」をクリック。

ここで、先ほどサインアップしたメールアドレスとパスワードを入力します。

「Online Disk Name」は自動で名称がつけられますが、「Change」を押して好きな名称に変えることもできます。
次は、セキュリティレベルの設定です。「High」は暗号化を行う設定。セキュリティレベルは上がりますがパスワードを忘れてしまうと復元ができなくなりますので要注意。
上から、順番に次の意味になります。お好みのものを選びます。
1,指定したディレクトリを自動でバックアップする
2,Jungle Diskをネットワーク・ドライブとして利用。バックアップは手動でおこなう。
3,Jungle Diskをネットワーク・ドライブとして利用し、バックアップを自動で行う。
マウントポイントは、ホームディレクトリに作成されます。自分の好きな場所に変える事もできます。

自動バックアップを有効にした場合、何分おき、何日おきにバックアップを取るかを指定します。
パソコンの電源をオフにしていたなどで、バックアップが行われない場合に、どうするかを次に指定します。

どのディレクトリをバックアップするかを指定します。
とても細かく指定していくことが可能です。

以上で初期設定は終わりです。
「Finish」をクリックすればサービスが開始されます。

パネルの「通知エリア」にアイコンが追加され、クリックすると、「Jungle Disk Activity Monitor」が現れます。
また、デスクトップに「仮想ディスク」のアイコンが現れます。

ディスクアイコンをクリックすれば通常のハードディスクのように操作ができるようになります。
つまり、ここにファイルをコピーすることで、Amazon S3上に格納されることになります。
バックアップ作業中の様子がこのツールで監視できるワケです。
手動でバックアップ処理を行わせたい場合、一時的に中断したい場合などもこの画面で行えます。
処理内容の細かい指定、新たな仮想ディスクの作成などは、この画面で行えます。
(3)うまく動作しない時の対応
Ubuntuのバージョン、他のアプリケーションの導入状況によっては、うまく動かない場合があります。
その際には次の手順で。
1,「システム」>「システム管理」>「Synapticパッケージマネージャ」を開き、「fuse-utils」、「davfs2」を検索。
入っていないようでしたら追加で導入しておきます。
2,「システム」>「システム管理」>「ユーザとグループ」を開きます。
「ロックの解除」をクリック、パスワードを入力。
「グループの管理(M)」をクリック。
「グループの設定」画面の一覧から「fuse」を探してマウスで選択します。
「プロパティ(P)」をクリック。
自分のユーザ名にチェックを入れてOKを。
3,いったん再起動しておきましょう。
以上、でJungle Diskが使えるようになるハズです。
もちろん、1台のパソコンで使用し、「雲の中」にバックアップしておくという使い方でもいいですが、複数のパソコンでこの「Jungle Disk + Amazon S3」を使えるようにしておき、データを共有する使い方も可能となるわけです。
今回ご紹介したのは、単独ユーザでの使用方法でしたが、「Workgroup」というサービスでは、複数のユーザによるグループでひとつの「仮想ネットドライブ」を共有することも可能となっています。
まるでローカルの増設ディスクと同じ感覚で使用でき、簡単な設定で自動でバックアップを取ってくれる。
そしてバックアップする場所は、ネットビジネスで成功を収め、この分野では信頼を寄せられるAmazonであり、その預託料もリーズナブルということで、「Jungle Disk + Amazon S3」、当面は使い続けてみようと思っている私です。
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